introduction

A story of secca

そう、たとえば。河原に落ちている石ころを、
愛する人から手渡されたら、
それは他の石ころよりも大切なものになる。

そう、たとえば。河原に落ちている石ころを、
愛する人から手渡されたら、
それは他の石ころよりも大切なものになる。

子どもが自分のために描いてくれた絵は、
どんな有名なアーティストの絵よりも、
心を動かすものになる。

わたしたちは思う。
「もの」の価値は、手にした人が心を動かされた
瞬間に生まれる、と。

わたしたちは思う。
「もの」の価値は、手にした人が心を動かされた
瞬間に生まれる、と。

We are secca.

secca is

Innovative Artisan

伝統工芸から最新のテクノロジーまで、
様々な技能を持つ「職人」。
考え抜かれた美しさを創り出す「アーティスト」。
過去の歴史から学び、未来へと求められるカタチに、
アップデートする「デザイナー」。
食と工芸の街、金沢を拠点に、
さまざまな視点からそれぞれの長所を活かし、
ものづくりをするクリエイター集団。雪花

Create Product,
Evolve experience,
Innovate Value.

新しいカタチを創造し、
体験を進化させ、
手にした人の心を動かす。

A creative roots of secca

seccaの拠点となる金沢には、永く受け継がれている「伝統は革新の連続なり」という言葉がある。
それは、受け継がれてきた伝統や歴史を大切にしつつも、遠慮せず変わることを恐るなという精神。
seccaのものづくりは、
伝統や歴史から多くのことを学びつつ、
最先端のテクノロジーを用い、
古今東西のあらゆる技能の中から
最適なものを選択することで、
新しいカタチを創造している。

A creative method of secca

「と、」という考え方。
その昔、美術や音楽、工芸などの文化は
クライアントとクリエイターの信頼関係のもと、
共同で生み出されてきた。
私たちも同じく、クライアントの「ために」ではなく、
クライアントと様々なプロフェッショナルと一緒に創作を行い、
今までになく、そして本当に価値のあるものを生み出したい。
器から料理を考える。
料理から器を考える。
器のカタチが変われば、
食べ方が変わり、料理が変わり、
全ての体験が変わる。

Restaurant L’aube

東麻布の住宅街にひっそりと佇むフレンチレストラン、
Restaurant L’aube。

restaurantL’aubeのオープン前、
シェフの今橋さんとパティシエの平瀬さんから、新しくつくるレストランのショープレートを作って欲しいという相談を受けた。
L’oubeの意味である、「始まり、夜明け、誕生」、日の出の直前や、花が咲くまえの蕾のような、コースという物語が始まる直前の期待を感じてもらうためのショープレートが必要だと。
何度も打ち合わせをし、試作し、作り上げた「timelessness」という名のショープレート。メビウスの輪を想起させるこのオブジェは、どうなってるのか触ってたしかめたくなる意匠で、
実際にrestaurantL’aubeに訪れた人たちは、実際にこのオブジェを手に持ち、さまざまな角度から見回しながら、これからどんな物語が始まるのかという期待を感じていた。

ショープレートの開発からはじまった、restaurantL’aubeとの出会い。
私たちはショープレートの打ち合わせの合間に、料理やものづくりの考え方を何度も共有した。
今橋さん、平瀬さんにとって、器とはただ料理をのせるものではなく、自分たちの料理を拡張してくれるような存在であったり、器も含めて料理だと考えていた。

料理から器を考える。
器から料理を考える。

Seccaの考える、シェフとの関係性。
それはお願いされて造るのではなく、
それぞれの領域のクリエイターのアイデアが掛け合わさり、
一緒により新しい食体験をつくり上げていくこと。
RestaurantL’aubeと、seccaは、今後も新たな食体験を作り上げていく。

創りたい音から、
楽器のカタチを考える。
アーティストが奏でたい音を
一緒に創り上げていく。

川井憲次さん、と。

映画音楽の制作などを手掛ける作曲家、川井憲次さん。
“ギターでもベースでもウクレレでも三味線でもない、国の匂いのしない弦楽器が作りたい。”
新しい楽器制作は、この一声から始まった。

それはつまり、この世には存在しない新しい楽器を作るということ。
あらゆる素材や構造を探っては試しの繰り返し。
納得のいく音が出せず苦悩する日々もあったが、一つ一つ音質の評価を川井さんと積み重ね、徐々に楽器の輪郭が固まってきた。

ある日、新素材のカーボンに触れる機会があった。薄い板を手に取ってノックしてみる。「これは良いかもしれない。」
自分の中でぼんやりとしていたイメージが固まった瞬間だった。

この時点で開発期間は、一年半の月日が流れていた。
東京の人混みをかき分け、川井さんが待つスタジオにこの楽器を持ってきた。

楽器を手にするやいなや、
川井さんから奏でられるその楽器と音色は瞬く間に川井さんの世界観と融合していた。
この特殊な楽器を器用に操り、様々な音を出しながら音色を確認していた川井さん。しばらく弾いてから一言

「いいですね。」

永く受け継がれる伝統の技能、と、
最先端のテクノロジーの技能。
時代を超えた技能を
掛け合わせることで、
まだ誰も見たこともない
カタチを創造する。

金沢を拠点に活動するseccaにとって、伝統工芸は切っても切り離せない存在である。
現在、伝統工芸は長く受け継がれてきた技術のことをイメージすると思うが、
私たちが本当に受け継がなくてはならないことが他にもある。

それは、伝統工芸が伝統工芸と呼ばれるよりも前、
当時のクリエイター達は、ただすごいものをつくりたい、求めてくれる人の心を動かしたい、
そういったシンプルな欲求によって生みだした技術が、結果として時代を超えて今に受け継がれている。
私たちが受け継ぐべきこと、それは技術をただ継承していくだけでなく、現代にいる人たちがただすごいと思い、
心を動かすようなものづくりに挑戦し続ける、その精神なのではないかと。

そして、seccaが受け継いだ技術と精神を未来のものづくりに受け継いでいく。