石川樹脂工業とパートナーになって最初に取り組んだのはPlakiraのリブランディングとそれを象徴するプロダクト「ゆらぎタンブラー」の開発でした。
Plakiraに使われている素材はTritan(トライタン)といって、車で踏んでも割れない靭性を持ちながらも高透明であり、熱に晒されても有害物質が溶出しないため哺乳瓶でも使われている程安全性が高く、100%リサイクルが可能な優れた新素材です。

ゆらぎタンブラーは、小さいお子さんがいるようなご家庭でも安心して使える上、割れないからこそ口元を可能な限り薄く作ることでガラスに劣らない口当たりを実現し、素材が軽く安定感に欠けるため足下に厚みを設け重心を低くすることで倒れにくいように設計しています。また、口元を揺らがせることで逆さにして乾かした際に中に空気がこもらず、重ねて収納した際にもカップ同士に隙間ができるように内側の形状を真円ではなく意図的に変形させ(外側は真円)、使用していない時間の心地よさを衛生面からもアプローチしています。素材の特性と金型成形の性質を活かし、ガラスの代替や模倣ではないこの素材ならではの価値をカタチにすることを目指して生まれたデザインです。

私たちもガラスのグラスが大好きでよく利用します。このPkakiraは他の素材の否定ではなく、これまでになかった新たな選択肢を生み出すことが理想です。

家庭で肩の力を抜いて使えるような品の良い食器があると良いものです。